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いいペルソナ、悪いペルソナ〜高広流ペルソナの作り方

「ペルソナ」とか「カスタマージャーニー」とか。

Googleで検索をすると色んな会社や人が「効果的な作り方」などのHow-Toコンテンツを公開してますよね。

で、みなさん参照していらっしゃると思います。

やり方は人それぞれでしょう。

例えばこうこうこういう項目を入れましょうとか、「ペルソナ作成必須の20項目」みたいなのとか、実際のユーザーに聞きましょうとか。

それらが悪いとは言いません。

でもえてしてそうして作られた「ペルソナ」って、企業目線なんですよね。

企業にとって都合のいい人物像を「ペルソナ」にしてるっていうか。

僕がコンサルやアドバイザーとして入った案件ではこうして作られた「ペルソナ」は「悪いペルソナ」と伝えています。

だって、企業の思惑通りに人って動いてくれます?

それをするのがマーケティングの役割だって? いや、マーケティングにそこまでのチカラはそもそも無いし、むしろマーケティング自体も「人を無理やり動かそう」とするやり方については否定的に捉えられてきてますし。

で、高広流というか、どういったやり方で「ペルソナ」作成をするとかというと、

 

・現時点での顧客のシンボリックな像としてのペルソナ と、

・(自社のサービスや商品を得てもらったあとの)顧客の未来の姿のペルソナ

 

という2つの「ペルソナ」を作成してもらいます(場合によっては途中経過のもある)。

一般的な「ペルソナ」の作り方って、単なる selling な考え方にすぎないんですよ、結局。

お客さんが企業の思惑通りに買ってくれることを前提とした「ペルソナ」と「カスタマージャーニー」の組合わせなだけであって。

お客さんの happiness を前提とした「カスタマージャーニー」を作るのであれば、「ペルソナ」も現在の像と未来の像、両方を想定できないと行けないはず。

そもそも「ペルソナ」というのを、「現時点でのターゲットの一般的な像」というふうに捉えてるとすると、それ自体が大間違い。

「ペルソナ」は実在するかしないかなんて実は関係ないのです。

 

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つまり、お客さんの未来の像を「ペルソナ」として描くのもアリ。

「カスタマージャーニー」を書く前に、「現在のペルソナ」とそのペルソナが将来どうなることがそのペルソナにとって happiness になるかを描いた「未来のペルソナ」。

これがないと「いいペルソナ」とはなりませんし、もちろん「いいカスタマージャーニー」にもならないのです。

 

続編「いいカスタマージャーニー、悪いカスタマージャーニー」と、続々編「B2B企業におけるペルソナとカスタマージャーニー作成のポイント」は後日執筆予定。