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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

HubSpot がメディア企業を買収したことをどう考えるか? マーケティングのネクストレベル。

HubSpotがビジネスメディアのThe Hustleを買収した件。

 

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Scoop: HubSpot is acquiring The Hustle - Axios

Why HubSpot is Acquiring The Hustle | by HubSpot | Feb, 2021 | Medium

マーケティングソフトウェアのHubSpotが購読者150万人のニュースレターThe Hustleを買収 | TechCrunch Japan  

 

 この件は、ユーザー企業向けに何か新しいビジネスを展開するのか?といった考え方になると、きっと HubSpotらしい(inboundy)じゃないかもしれない。

 例えば Google がなんでタダでサービスを提供してるの?結局広告ビジネスのためだよね?って考えてしまうと、それって Google っぽくないというのと同じで。

 The Hustle のファウンダー側は、「メディア企業が自分たちを買収するよりも、SaaS企業が自分たちを買収すべきであると考えていた」と発言。

 一方で HubSpot は長年に渡ってマーケターetc向けに独自のコンテンツを提供して、さながら教育ビジネスをやってるような会社である。

 また、HubSpotの創業者の一人である Dharmesh は、数ヶ月前に次のように発言している。

 ”現代のメディア企業はその中にソフトウェア企業が埋め込まれてるが、次世代のソフトウェア企業はその中にメディア企業を埋め込むようになるだろう”

 これは言ってみれば、D2C企業がメディア運営をすること、あるいは media commerce といった世界の考え方とほぼ同じであり、あるいは、RedBull が RedBull Media を持っているようなものであり、B2B content marketing のネクストレベルと考えることが出来る。

 別の言い方をすれば、

マーケターがコンテンツマーケティングを行うのではなく、

プロの編集者がコンテンツマーケティングをするということ。

 なのであり、後者の考え方になると、これはマーケティングの思考そのものを捉え直す必要がある。

マーケティングをするためにメディアがある、のではなく、
メディアがあることでマーケティングが可能になる。

あるいはもっと先端的な言い方をするならば、

そもそもマーケティングをしない。
人々に有益な情報を提供するためのメディアが存在する。
そのメディアとのエンゲージメントがビジネスを生み出す。

といったことではないかと。 そしてこの flip したような考え方こそが、クッキーレス時代/ポストトラッキング時代の、contextual/context marketing の一つの思考なのじゃないかと思うのである。

 つまりこれは単に、メディアがあると 1st party data が手に入るとかいう話では無い。

 そしてこれはもう、content marketing ではない。

 その延長線上の言葉であえていうとしたら、"media marketing" と呼べるのではないか。

 owned media marketing にしても、social media marketing にしても、マーケティングが先にあり、そのためにメディアを作る/使うわけだが、"media marketing"においては先にメディアがある、という flip した考え方であるところが非常に inboundy だと思うのである。