「それは高広さんがそれに関わってるからでしょ?」
と言われて、そこにはバイアスがあると思われてしまうことがある。
でも自分の場合は、自らが「いい」と思って他の人に勧めたくなるようなものしか扱わない。
なので、
・あるツールやプロダクト、サービスを扱ってるから、良いように言う
のではなく、
・自分が良いと思ったから、あるツールやプロダクト、サービスを扱う
という態度。
そのために、普段からいろんなものを見て、目と頭を養うようにしている。
なのでどんなプロダクトやサービスであっても、競合となるものも必ずチェックする。
その上で「これ、いいですよ!」って言うようにしている。
逆を言えば、自分にとって腹落ちしないものは勧めることはしないし、売ることもしない。
いろんな外資系企業などなどからめちゃくちゃ条件のいいオファーがあっても、決してそれになびいて受けたりしないのは、自分が気に入らないプロダクトやサービスを売りたくないからだ。自分が好きでもないプロダクトやサービスを、ニコニコしながら売ることができるほど、自分は器用ではない。そして、自分がオススメできないものを周囲に提供してしまうと、それはきっとしっぺ返しがくる。そんなふうにも思っている。
しかしながら、上述のような「それはバイアスかかってるんでは?」ということを言われることは少なくない。
ただ、一つ疑問がある。こうことを言う人って、普段、自分がいいと思ったものを他の人に勧めることや、はたまた、「これ、自分でも売ってみたい!」とか思うことはないのだろうか?
自分が気に入ったツールやプロダクトがあると、「それを自ら売ってみたい!(=セールス)」とか「これを使ってうまくやってみてほしい!(=カスタマーサクセス)」って思うし、むしろそういう人こそ売るべきだし、ユーザー対応するべきだと思うんだけれども。もちろん、プロダクト自体もそのような「愛」ある人が開発すべきだろう。
こうした視点から考えると、つまりはどんな企業でもあっても社員の自社商品への「プロダクト愛」「サービス愛」というものは「会社自体への愛」以上に、ビジネスにとって重要なファクターではないかと思う。
よく広報系では「インターナルコミュニケーションが大事」と言われることがあるけれども、「プロダクト愛」や「サービス愛」というのは、"インターナルコミュニケーション”という観点からだけでは語れない。実際には、そもそもそういう「愛」を持っている人を雇うことができるか、あるいは入社時のオンボーディングのプロセスでより「愛」を強めてもらえるかという、”中に入ってから”だけではなく、"入る前”の状況も重要に思う。
もしかすると、この「愛」という言葉こそ、engagement という概念を構成する一要素なのかもしれない。