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グーグルが自動走行車を遂に公道で試験運転開始!〜そしてなぜグーグルがこのプロジェクトを行うのか?

まじめ ウェブ・技術 超まじめ

グーグルが自動走行車を試験運転 トヨタ車使い全米初 - 47NEWS(よんななニュース).

Google's Self-Driving Car Licensed to Hit Nevada Streets.

トヨタ・プリウスをベースに開発を進めていた Self-driving Car (Autonomous Car とも)が遂に公道で試験走行を開始する。ネバダの当局が許可したらしい。

自動走行車の概念自体は1939年にNew York World's Fairで公開された現在の博覧会展示につながるあの「Futurama」(知らない人はコチラをクリック:Wikipediaによる説明はコチラ)に登場し、そして80年代に入って、インターネットの元を生み出したDARPAが"Autonomous Land Vehicle (ALV)"という概念でプロジェクトを進めていた(その後、米軍が自動走行車の開発を進めている。理由は言わずものがな)。ちなみに"ALV"という言葉は当時の子供雑誌にも出ていた覚えがあるな。現在では、自動車各社が開発を進めていて、コマツのような作業用車両メーカーも開発してるようだ。 ※Futuramaはその後 Futurama 2 として、64年に開かれた New York World's Fairで新版が公開されている。その時の映像がコチラ。 ※ちなみにあのアニメ Simpsons の流れで未来の街を描いた「Futurama」というアニメがある。コチラもすごく面白いので興味のある方はどうぞ。

Googleでは"Google Driverless Car "というプロジェクトを何年も前から進めている。現在ではスミソニアンの展示されている「Stanley」名付けられた自動走行車を開発、2005年に自動走行車のコンペティションである DARPA Grand Challenge スタンフォード大学チームが優勝したが、そのときのチームを率いていたのが Sebastian Thrun という Stanford Artificial Intelligence Laboratoryのディレクターであり、Google fellowである。また、彼はGoogle Street View の共同発案者でもある(ちなみにStreet Viewのプロトタイプとも言える Andrew Lippmanによる Aspen Movie Map は、MITで生み出されてたものの資金を出していたのはARPA、のちのDARPAであるところが面白い。軍事予算の一部ということになる。)

とはいえ、なぜ Sebastian Thrun のような大物を fellow として引き入れてまで、Googleが自動走行車にこだわるのか?

Self-driving Car 自体は大きな普及を狙っているわけではないものの、この技術の応用によっては 次のようなメリットがあるらしい(Wikipedia の Autonomous Car の項目より)。

・人間のドライバーが運転するよりもクラッシュする率を減らすことができる。 ・自律的かつ互いにコミュニケートすることによって、適切な車間を取れるなど、道路の利用を適切なものとし、交通渋滞を減らすことができる。 ・交通状況をみて、目的地にもっとも早く到着する最適なルートを選び出す。 ・交通状況を鑑みて最適なルートを選ぶということは燃料消費を減らし、環境汚染を防ぐことに役立つ。 ・乗員を、運転やナビの雑多作業から解放することができる。 ・乗員の制限から解放。従来的な車では若すぎたり、年齢がいきすぎていたり、車の運転に適していないと思われる人であっても運転が可能になる。もちろん、カラダになんらかのハンディキャップを持つ人(disabilities)であっても問題がなくなる。 ・乗員の重複を無くすことができる。車をどこかに持って行く時に、人間のドライバーが必要なくなる。ロボット化した車(robotic car)が乗員が空の状態でどこにでも行くことができるので。 ・駐車スペース不足の解消。乗員を下ろしたあと、どこか遠くの駐車場に勝手に止まるようにできる。必要に応じて乗員をピックアップするために戻ってこさせればよい。 ・現在、自動車が使われている時間は4%に過ぎない。残りの96%は使われてない時間と言われている。自動走行車を使うことによって、カーシェアリングサービスが加速するとおもわれる。ZipcarGetaroundのように。これは結果として車両数を減らすことにつながる。 ・つまり、必要となる駐車場の数を減らすことができる。 ・(例えば特に公的交通機関において)運転手の雇用を最適な部分まで減らすことでコスト削減になる。 ・自動走行車は法を破ることがないので、交通事故を減らすことができ、交通警察、自動車保険を減らすかあるいは無くすことが可能になる。 ・交通標識を減らすことが可能。自動走行車は必要な情報を通信で受け取れるため、物理的なサインや道路記号のようなものを無くすことができる。

つまり、自動走行車は、交通システムの最適化につながる、ということである。

もともと情報通信網というものは、鉄道や自動車のような交通機関と密接に生まれてきた。新聞の普及、電信電話の普及というのは、鉄道網の架線や路線など発展を共にしてきており、情報通信網と交通網というのは兄弟のような存在である。

ご存知のようにGoogleの使命は

「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです」

にある。

そのため、オンライン上の情報を整理し、トラディショナルな形態の本もデジタル化によって整理をし始めている。そんなGoogleがネットという「網」の最適化から、交通という「網」の最適化に動いているとしても、それはなんらGoogleの使命から外れたものではないだろう。

Facebook vs. Google と「Social platform wars」だったりするように見えて、Google+の動向が気になったり、あるいは、Google Labsのようなものが消えてGoogleっぽさが無くなったなー、と思う部分もあるが、自動走行車がもたらす未来というものが実現すれば、これはいかにもGoogleっぽいなあ、と思う。

最後に、この Google Self-driving Car の映像を紹介しておこう。

英文字幕もついてるのであえて中身は解説しませんが、この車が実現した時にどういう人達がハッピーになるのか、それがわかります。