mediologic

メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

コンテンツを狙い打つ?と、思考の枠。

■コンテンツ連動型広告に特化したクリエイティブ組織を設立 コンテンツ連動型広告最適化パッケージ「Contents Sniper」を販売開始

不況下における、検索連動型広告市場の伸び悩みが関係者間で語られる中、どうも今年はモバイルだ、という声も聞こえるが、一方で、コンテンツ連動型広告市場にも注目なのか。

前職では、「AdWords=検索連動型広告じゃありません」と説明していたわけだけれど、ようやくここに来て根付いた感。ほっ。

でもこのリリースを見ていて、ある一文だけ、非常に非常に気になった。

それは、この記事とその関連記事を読んでもらった後にも見てほしいんだけど、

リリース中にある、

“「Contents Sniper」はコンテンツ連動型広告を出稿する企業を対象に、キーワード抽出・テーマ設計・広告クリエイティブの制作・ランディングページの制作を行います。Web広告における豊富なクリエイティブ実績に基づいたノウハウを活用し、細分化する大量の広告掲載面にあわせたクリエイティブを専門クリエイターが制作することで、コンテンツ連動型広告のコンバージョン向上を図ります。”

太字/アンダーラインの部分...。

結局そこですか。。。それってバナーの可能性を「コンバージョン」でしか売れないようにしてしまっていないのか?と思うし、そもそも、潜在顧客集客ツールとして使えばランディングページがブランディングサイトであってもいいわけで、そういうときには狭義でのコンバージョン(=つまり資料請求や購買やね)じゃないわけで。

この一文が無ければな...。

勿体ない。

コンテンツ連動型広告やプレイスメントターゲットのすばらしいところは、従来型アドネットワークと違い、ターゲットのマイクロセグメントや(現在的な)興味関心にターゲットを定めることができるところであり、それが結果として潜在顧客との接触機会を獲得できることにつながることにある。なので単純な「コンバージョン」話にしてしまうと、そのメディアの利用価値や利用方法を狭めてしまうので、そういう意味で勿体ないな。と。

Googleのコンテンツ連動型広告なら、ガジェット広告(=つまりリッチメディア広告)の配信も可能なので、mixiアプリやらなんやらが出てくる世界では、ターゲットユーザーにブログパーツを配信できるツール、みたいになるんだけどな(<<<これ、ヒント)ぁ。

決まった思考の枠の中で、商品の価値を決めるんじゃなくって、商品の価値を見定めて新しい思考を手に入れて、新しい売り方をしないと、焼き農業か、畑を食い荒らすイナゴの大群の域を出ない。この辺は要注意。

ただ、こうしたサービスが出てくるってのはほんといいんだけどね。