テレビ東京のWBSで Second Life の特集。
日本語化されたので、最近この手が活発。
でもって、WBS内で、リンデン・ラボの担当者が、Second Life 内でインタビューにこう答えていた。
「日本からは17万2000人以上の登録者がいます」
いや、だから「利用者」はどのぐらいいるんだよ!?
でもって、野村総研の人のコメント、
「2011年、ネット利用者の8割が仮想空間に参加する」
仮想空間って???
でもって、デジタルハリウッドの Second Life セミナー風景が取材されていた。
「ビジネスモデルと結びつける必要がある」
でもって、電通の「バーチャル東京」の取材。
むー。
ま、これについては私からはコメントしませんが、こちらとかこちらに任せます。
(2ch系じゃないかと一蹴するのはやめてじっくり読んだほうがいいと思いますよ、この2箇所。結構本質的なコメント多いです)
でもって、次に Transcosmos。
はっきりいって、これが一番実業だね。
コールセンター業務、つまりこれまでのTranscosmosのノウハウをそのまま生かして、SL出展企業のバーチャル店舗での顧客対応業務を行う、というもの。でもって、出店する企業からお金をいただくわけだから今一番儲かりそうです。
でもって、次に角川。
Walkerのバーチャル版ですな。
担当者が、いいことおっしゃっていたのは「リンクで飛ぶのではなく、歩く」。
これは面白い、確かに。
Webデザインにおける発想につながります。
でもって、最後は Second Life のビジネスで儲けているという某USの人のインタビュー(これまた Second Life内で)
さて、はっきり言っておくと、僕自身は Second Life というサービス/コンテンツそのものに否定的ではない。イチ・ユーザーとしてはね。
ただ、現時点でのビジネス利用について、非常に違和感を感じるのだ。
これがインターネットの新しい形だとは全くもって思わないので。
昔からあったアイデアが実現できるようになっただけ。
Second Life をビジネス化したいなら、「ハビタット」や、「フランキーオンライン」や、「cyberoz net」やら、10年も前に3Dコミュニティーを実現しようとした先達のやってきたことを再勉強すべき。
いま、Second Life というやぐらを中心に盆踊りしてるビジネス人たちは、はっきりいってネットに乗り遅れた人たちなのではないか、ネットというものの持つ、consumer centric / consumer driven etc....といった類の言葉をちゃんと理解していないのではないだろうか。
と、いったところで、ぜひ以下の TechCrunch のエントリをお読みください。
非常に示唆に富みます。
■TechCrunch Japanese:Second Lifeを最後に出る会社は電気を消していってください
"Second Lifeは企業からの収入にさして頼っておらず、企業の退出は Linden Labにとって大きなダメージにはならないと結論している。最後の企業がSecond Lifeから出ていった後で、ユーザー生成タイプのメタバースはむしろ栄えるのかもしれないのだが。"
これ正しい。
つまり、群がって金にしようと躍起になっている企業は多数あるが、それらの企業は、 Second Life のマーケティングをやってあげてるようなもんなのだ。自らのコストとリスクをかけてね。なので、Second Life にとっては喜ぶべき、おいしいことなわけだが、でも一方で、ほとんどのSL出展企業がコケたとしても全然問題にもならないのだ。
あと、普段、媒体の価値とかいって媒体の貴賎を問うようなことを言って媒体ビジネスを行う企業が、このように書かれる“媒体”を売り続けるのは“いかがなものか”と思うんですがね...