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あのデジタルガジェット Chumby が実質終了。しかし復活はあるだろう。

Chumby calls it quits after tricky move from hardware to software | VentureBeat.

VentureBeat によれば、今から数年前に話題を集めたあの「Chumby」が終了してしまった。※知らない人は検索を。

社員たちは Technicolor というテレビ向けのテクノロジーの企業に移っているらしい。

実際のところ、数万円のハードウェアを拡げてビジネス展開していくというのは非常に難しい(nottv も同様)。しかしながら、Chumby が目指した世界はきっとテレビの世界で復活すると思われる。

Chumbyは常時オンの状態、いわゆる Always-On な環境下で常に情報を配信してくれるデバイスであり、しかも配信コンテンツの設定などは本体ではなくPCブラウザから行なうという非常にユニークな設計だった。タッチスクリーンのデバイスとは言え、PCのようなキーボード付きのデバイスに比べれば設定はしにくいのでこれはなかなか素晴らしい方法だった。同様にテレビはリモコンは入力デバイスとしては使いにくい一方、ネットにつながったテレビにChumbyのような仕組みがあればきっと「情報配信」=デカいChumbyと化して、便利になるはず。ウィジェット自身はユーザーごとにカスタム導入できればいいし。

PanasonicのVIERAやGoogleTVなども基本的にはウィジェット利用が可能だが、都度ネット用画面(最近VIERAは「もっとTV」に名称変更した。しかし消費者が”もっと”欲しいのは「TV」じゃないと思うんだが)にアクセスしなければならない点で、Chumbyとは違う。

SmartTVについては、SamsungやLGなどが相当攻勢を欠けている分野なんだが、とはいえ、ソーシャル機能に特化しているように見受けられる。しかし家庭内で、居間で、大画面で、「情報BGV」化させるほうがよっぽど価値がでるように思うので、Chumby(の思想)はきっとテレビで復活するに違いない。

人によっては「家庭内デジタルサイネージ」って言葉になるでしょうが、それはイケてないので、やめておきたい。