検索連動型広告の普及がオンライン広告をCPCやCPAに一挙に持っていったことは間違いない。そしてその過程で使われていたセールストークは「検索連動型広告や非常に効果が高い」。
確かに、検索連動型広告は効果が高いだろう。ただ、すでに興味を持っている人「しか」ターゲットできない、という点は「弱点」でもあって、購買行動プロセスでいうあるカテゴリーに「興味を持たせる」とか「認知させる」という部分については、search branding という領域でリサーチがあるものの、正直、この点においては他の広告に及ばない。
さて、意外と議論にあがってこないのが、「なぜ」検索連動型広告は効果が高い、のか、ということだ。
「ある情報について興味を持っているユーザーがキーワードを入力し、そこに興味に関連した広告が出るから」
確かにそうだ。しかしもうちょっと別の言葉でその効果について考えてみたい。
それは次のとおり。
「検索結果ページに出る広告の効果が高いのは、ユーザーがその広告を受け入れられるような状況・環境にいるからだ」
つまり、「(そこに出ている情報と)関連してるから効果が高い」という(Googleの10の事実の6的な)考え方もできるが、一方で、「広告を受容しやすい環境にいるから、広告を受け入れられやすく、広告の効果が高い」ともいえる。
どうもこの後者の考え方のほうが最近しっくりくる。
というのは、この考えになれば、広告を「メディア上に出すもの」と考えるのみならず、「広告を受容しやすい環境」に出すものと考えれば、もっと広告の可能性が広がるからだ。ターゲティングにおいても、メディア化においても。
加えて、その「広告を受容しやすい環境」というのを作る、というのも広告の役割だと思うので。またそうした受容しやすい環境と、どこまでなら広告を許容するのか、という点についても。
今後、「広告の受容(許容)性 acceptancy ?」 みたいな考え方は大事かも。relevancy だけでなく。