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インターネット美術館

■伊勢崎市がインターネット美術館 常設の施設なく

昔、ドイツの思想家W.ベンヤミンは『複製技術時代の芸術』という本で、写真など「複製技術」が普及することで、芸術の「礼拝的価値」(オリジナルな芸術そのものの絶対的な価値というようなもの=これをアウラと呼ぶ)が低くなり、一方で複製化によって美術館他に「展示される」ことが用意になったという(=「展示的価値」が高まる)。

インターネット美術館は「オリジナル」の「デジタルイメージ」が「展示」されるということで、「オリジナル」の持つアウラが剥ぎ取られた表象が展示されるにすぎないが、「展示的価値」は場所・空間を限定されるがゆえに「価値化」されるものなので、インターネットという制限無き空間ではその「展示的価値」すら生れないだろう。

礼拝的価値/展示的価値 Kultwert/Ausstellungswert