電通 アベニューA レイザーフィッシュの渡邊竜介社長がすごいいいことを書かれています。
私が今一番心配なことは、「日本市場は特殊」という状況が今後も続いてしまうのではないかということです。短期的には、既存プレイヤー、特に業界の雄である電通にとっては、都合がいいことかもしれません。しかし残念ながら、この特殊性は決して継続しません。その時に、国内のプレイヤーがグローバル競争に乗り遅れ、全く対抗力がなくなってしまってはいけない。かつて日本の金融業界が経験したように。
携帯電話業界はグローバルに見てもいち早く成長したことは紛れもない事実。しかしながら、「日本市場は特殊」な環境を作った結果、特に携帯電話メーカーという市場では、上位に日本のメーカーの姿がまったく見られない。特殊な市場でしか勝負ができない、ということはすなわち規模の大きい市場(US市場や世界市場)で勝負をしている企業並みのコストの低減を生み出す術を持たないということだと僕は思っています。特に携帯市場はそうした状況です。
さて、広告市場においてはどうか。
これまでの広告ビジネスのように、アナログな不動産型商売だけならよかったかもしれない。
でも実際には、今の広告ビジネスは「テクノロジーの戦い」に突入しており、広告ビジネスの低コスト化が広告主や媒体社、そして消費者のベネフィットにつながる時代に突入しています。
なので、渡邊さんの指摘は鋭く、日本の広告ビジネスもグローバル競争に乗り遅れるとすれば、それは単なる広告会社間の買収競争にあるのではなく、上記したようなもっと別の観点から乗り遅れる可能性が大いにあることは否めない。
ただその際に、そうした競争のプレイヤーに真っ向から勝負を挑むのか、提携をするのか、あるいは、それらの時代に突入した際のビジネスチャンスを考え、準備するのか。
その戦略と戦術によって、これから10年間の日本の広告市場でどのように生き残っていくのか、すべての広告会社・広告ビジネスが問われている。
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