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メディアと広告とマーケティングと。

久しぶりの台湾で、後発組が先行組を追い抜くってこういうことだよなあ、と改めて思ったという話。

久しぶりに台湾に来ています。

台湾に来た主たる目的は台中の埔里という場所で開かれた「formosa trail」というトレイルランニングの大会に出るためだったのですが、諸々やっておきたいことがあり、台北に余分に一日滞在です。

大会後台北に戻って、まずはスマフォ探し。

この旅行の直前に愛用していたmotorolaのスマフォをどこかに落としてしまい、ちょうど次のスマフォを探さないといけないこともあり、台北市内のデジタルガジェットやスマフォを扱うモールへ。

台北は、誠品(eslite)という雑貨も扱う書店が現れて以来、最新ガジェットも扱うオシャレな店が増えてますが、今回訪れたのはその中でも比較的新しい家電量販モールでもある三創生活 SYNTREND。1階は、htc、OPPO、SamsungASUS、中華電信などが並び、2階はデジタルガジェット類ともうひとつASUS。その上にカメラ専門フロアや子供向けフロアなどがある複層階からなる建物です。

ガジェット好きには目移りするものばかりで、ほんとたまらない。財布の紐を締めとかないとヤバいです、誠品もそうですが。

で、もともとは次の端末には防水でかつカメラ性能のよいものをということで、HuaweiのMate10かXperiaを考えていたのですが、htcのショップでU11やU11+という端末を見て、「これだ!」となってしまい、今まさにそこで購入したU11でこの文を書いてます。

www.htc.com

防水であることはもとより、デュアルSIMで、128GBのメモリを持っているので、片方のSIMスロットをSDメモリのために潰す必要もなく、両方をちゃんとSIMスロットとして使えることはほんと魅力的。日本ではauから出てますけど 4GB/64GBモデルしかない。まあこれでも充分な容量と言えなくないですが。

 

以下、htc U11/U11+のスペック。

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U11+はAndroid8.0ですよ。

 

さて、ガジェット記事になってきましたが、、、↑にあげたOPPOという中国メーカーなどは、"Camera Phone"と名付けた R11S という端末の大キャンペーンをやっていて、前後カメラとも2000万画素という売りを全面に押し出してます。

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日本ではあまり名前を聞かないメーカーですが、東南アジア圏ではメジャー。一時のVodafoneを彷彿とさせる勢い。


OPPO R11s Hands On

 

Zenfoneなんかも、ZenfoneシリーズでSelfieという自撮りが行いやすいモデルを出してたりするし、最近の若者の情報行動を的確に捉えてると思うんですよね。

さて、自分が買ったhtcのU11の話に少し戻りますが、これなんかも最初からfacebookinstagramが入ってたことだったり、端末を強く握るとカメラが起動したり、、、というのも同様に情報行動を捉えてるということだと思います。もう相当数普及しているアプリを、機種変更するたびにユーザーに入れさせるのって、無駄な作業させてると思いませんか? たしかにバックアップから取得することもできるけど、どのくらいの人がやってるだろう、と。しかもそれもダウンロードしないといけないわけで。

というように、一歩アジアの他の国々に出てみると、「あれ?日本がモバイル先進国だったのはいつ?」という気分になってしまいます。

iモードでの成功モデルを諸外国から見に来てたのも今は昔。

iPhoneなどの成功を見ていると、ハードウェアからアプリ(ソフトウェア)の時代になり、それが囲い込み型の日本モデルを凌駕したかのように思えていましたが、中国・台湾勢の端末のがんばりを見てると、ハードウェア面でもチャンスのがしたんだなあと思わされるばかりです。

インフラ、プラットフォーム的なビジネスは、先行投資の回収に時間がかかるため、一般的に後発のほうが最新のものを取り込んでいく傾向があると考えられます。そのため、後発のサービスを使う人たちのほうが新しい機能などを使える傾向にもあるわけです。そしてそもそも unlock(SIMフリー)の端末だから、キャリアに囲い込みされて、新しいものを使えない、、、ということもない。メーカーからすると競争が激しくなるわけですが、市場全体でみると端末のアップグレードを推し進めることになる、と。

www.bloomberg.co.jp

 

先週はWeChatをかかえるテンセントがfacebook時価総額で追い越した、というニュースが出てましたが、これなんかはfacebookとくらべてテンセントのほうが「社会インフラ」として機能してるからってことだと思うんですよ。「中華圏・中国語圏」で。一方でfacebookはペイメントとかまだまだで、水道、電気代などのペイメントとつながってるわけではない。最近だと中国では、結婚式の祝儀までスマフォでチャリンな状況。

日本にいるだけだと、GoogleFacebookを見て、そして米国の市場を見て、日本は遅れてるなあと思うことも多いわけですが、実際には、米国の後を追いかける日本、中国や他アジアに追い越される日本、そして近い将来、中国+他アジアに抜かされる米国と日本という見方が正しい気がするんです。

ある種の経済原理・法則に基づいてるようにも思うので、この流れはきっと止まらないでしょう。

となると、この「大きな流れ」の中で、「日本はもう先を行ってない」という前提で自分たちがどう動くかを考えないといけませんね。

 

と、ここまで下記ましたが、今回訪れた店の一つ、三創生活のカメラ専門フロアでは、日本のメーカーのものばかりでした。カメラの世界だけは日本はダントツですね、まだまだ。

 

さて、有料サロンのほうではこちらのブログより更新頻度早く(短文ですが)、いろんな情報を発信しております。ふと思いついたことなども書いてたりします。ブログのようにじっくり、ないしはつらつら書く必要と時間がないことも多いので、最近はこちらの頻度が多いです。すみません。でも興味があれば↓からクリックしてご参加いただけると幸いです。

 

synapse.am

 

ではまた。

「ニュースリリース」の「チラシ化」

なるほど、「ニュースリリース」をこういう使い方してきたか、という案件発見。

ちなみに「プレスリリース」とは主に媒体の記者etcに対して配信するもの。一方で「ニュースリリース」とは直接ステークホルダー(株主や買い手など)に届くものを想定したものと言われていて、特に後者はネットで売り手と買い手が直接結びつくようになって普及している。

2009年に邦訳が出た以下の本がその考え方の立役者。

マーケティングとPRの実践ネット戦略

マーケティングとPRの実践ネット戦略

 

 

 さて、今朝方facebookを眺めていると、友人が以下の「ニュースリリース」をシェアしていた。

 

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AUKEYという会社の新商品の「ニュースリリース」らしい。

でもよく見ると、「20%オフ」だとか、クーポンコードがついていて、以下のAmazonのページへの誘導を図り、「PR」というよりも「販促」になっている。 

 

なので、PR Times に出ているこの「ニュースリリース」は、実際は「チラシ」。

いやあ、こういうPR Timesのような ニュースリリース配信プラットフォームって、色んな新聞系etcのニュースサイトでも配信受けてるから、この「チラシ」の拡散度合いは普通に広告費払うよりも相当”お得”なことになってしまうんじゃないかな。

実際、配信を受けている時事通信社のサイト jiji.com ではこんな感じ。

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ニュースリリース配信サイトのプラットフォーム利用料だけで、こういう老舗のいいサイトに「チラシ」が掲載されるわけだからいいよね。

うまいことやってるなあ、と思う。うん。

 

と。。。。。。

 

しかし一方で、ニュースリリース配信サイトからの各企業からの情報配信を「ニュースリリースという企業からの広報情報も一つのニュースとして扱う」という前提(建前?)で、各ニュースサイトは(有料無料かは別にして)受けているはずで、もしそれが「広告宣伝」なのだとしたら、「広告費」としての請求を行いたくなるだろうと思う。

そのため、上記のような「チラシ化したニュースリリース」というのは暗黙の禁じ手なのだろうし、ニュースリリース配信サイト側が各ニュースサイトから責められることになるんじゃないだろうか。

 

 

も「広告」としての対応が求められるんだろうな。

 

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デジタルシフトするか、クビか。デジタル時代にレガシー人材のまま生きるか死ぬか。

この一年ぐらい、海外のメディア、特に放送局のエグゼクティブと話をする機会が度々あり、彼らのデジタル領域への本気度合いを教えられることが結構ある。

その中で最も課題となっているのが「人材」問題。

ほぼ全てのメディアを通じて耳にするのが、

「デジタル時代にあわせた人材をどう確保していくか?」

といったトピックであり、しかも

「レガシー人材に期待する時期はもう過ぎた」

という話である。

この「期待する時期はもう過ぎた」というのは、オフライン/アナログしかわからないレガシー人材であっても、デジタルシフトに向けた教育を適切に行えば、デジタル人材へとトランスフォーメーションできるだろうという「期待」はもうやめた、という意味である。

そのため(日本国内のブランチに限った話だけでなく)全世界において、レガシー人材はクビないしはそれ相当のことになっていて、中で人を育てることよりも、外からデジタル人材を雇い入れる rehiring 状況になっている。

従来どれだけ貢献してきた人材であっても、レガシー人材としてラベルを貼られてしまうとお役御免になってしまい放り出し、社員をそうとっかえしないと存命していけないというぐらいの危機感を国外のメディアは持っているのだ。

また、若手のデジタル人材であればまだそこそこ集められるものの、シニアのデジタル人材の確保はどこも困っていて、英語がそこそこできてデジタルでのビジネス構築・マーケティングやセールスの経験があれば、今は売り手市場ということになっている。

特に40代あたりの、特にマーケティングやメディア、広告に関わる人は「うまれながらのデジタル」ではない世代なので、自分をレガシー人材としてラベルを貼られて生きていくか、あるいはデジタル人材として見せていくかで今後のビジネス上の活躍が変わってくる可能性が大いにあるので、相当気をつけたほうがいいと思う。

もし、少しでもデジタルのビジネス(特に事業開発とマーケティング、セールスもあれば尚可)への経験をリッチにするチャンスが見つかれば、とりわけ40歳代の人は飛び込むべき。シニアリティとデジタルの両方でしばらくは食いっぱぐれがなさそうなので、リスクと思わず、チャンスを掴んでおくべきだ。

一方若い世代、20代から30代は逆に「デジタル世代」としての特別な徴用は今後なくなるので、デジタル以外でのスキルセットを身に着けたほうがいいだろう。逆に、事業開発やマーケティングのスキルというのは「デジタル外」の知識と経験によってリッチになっていくので、その点を学べばいいんじゃないかと思う。

いずれにせよ、海外メディアのデジタルシフトの本格化や、レガシー人材・デジタル人材問題を見ても、日本の市場はまだまだ牧歌的に見えるな・・・

 

追記 17.07.14)

「デジタルシフトって何?」、「レガシー人材とデジタル人材って?」という声があったので追記。ここではメディアビジネスの話をしているので「デジタルシフト」というのはメディアのデジタル化に伴う様々な変化のことを指す。例えば、受像機としてのテレビへの番組配信からインターネットを通じたコンテンツ配信、デジタルデバイス普及に伴う視聴者の視聴体験の変化(デバイスの多様化、タイムシフト視聴etc)、そして広告商品や販売形態の変化など。そして「デジタル人材」とは、デジタルシフトした放送局ビジネスにおいて商品開発や商品販売、それに伴う各種分析などを行うことができる人材を指す。「レガシー人材」とはアナログ時代の旧来の放送局のやり方や広告ビジネスしか理解できない人々、ということ。

 

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「炎上」と「バズ」は何が違うのか?

企業がやってるキャンペーンで「炎上」してしまうと、

 

「炎上狙いでしょ、代理店が企画した」

「炎上商法上等!」

炎上マーケティングで商品売ろうとしてるのかー」

 

といったコメントがソーシャルメディア界隈で見られるけれども、実際のところ「炎上」を狙って広告やマーケティングを企画することなんて、本当にありえない。

 

「炎上」することによって知名度があがることよりも、それによってブランドイメージや企業イメージと呼ばれるものが毀損されることのほうが企業は嫌がる。なのでまあまず「炎上狙い」なんてやらない。企業によるキャンペーンが「炎上」してしまう件は全て「意図せず」起こってしまったものなのだ。

 

で、一方で「意図して」行おうとするのが「バズ」である。もともとはネットに限った話の言葉ではない、”蜂がぶんぶん言う音”から転じた「話題になる」という言葉ではあるが、今はまあ「バズる(らせる)」という言葉の意味は「”ネットで”話題になる」ということどほぼ同意になってると思う。

 

さてじゃあ「バズ」と「炎上」というのは何が違うのかというと、「バズ」は意図して行い、企業(や商品・サービスなど)へのポジティブな関心を持ってもらうことにあり、「炎上」というのは意図せず起こり、結果として企業(や商品・サービスなど)へのネガティブな関心を形成してしまうことにある。

 

この2つの違いは発生するメカニズムは似たようなものであっても内実は違うのであり、後者を意図的に企業が行うことはやはりない。

 

前者の「バズ」を起こさせる仕組みというのは、単に面白コンテンツを作るというだけでなく、どのような導線でその情報が広がっていくかを設計しておくのも重要(書いて思ったけれども、だいたい「炎上」しているコンテンツって「面白さ」を狙って燃える気がする)。

 

もう古い本にはなってるけれども、『次世代コミュニケーションプラニング』の第四章 「クチコミ」を再考する の箇所に「バズ」などについて構造的かつ演習的に書いているので興味ある人はページを開いてみて欲しいと思う。特にコンテンツを作るだけではダメ、という部分。面白コンテンツでなくても広げることは可能、という部分について注目して読んで欲しい。

 

次世代コミュニケーションプランニング

次世代コミュニケーションプランニング

 
 
 

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7/18 アドテック関西(京都)に登壇。ネイティブ広告についてディスカッションします。

登壇の告知です。

来たる7/18から20にかけて京阪神で開かれる『アドテック関西』の京都会場にて「ネイティブ広告のビジネスとしての可能性」というテーマでパネルディスカッションを行います。

 

adtech-kansai.com

 

このセッションは事務局側の方々がこちらの難しいリクエストについて応えてくださった結果、開催が可能となっております。ありがとうございます。

さて、「ネイティブ広告」については過去いろいろなところでセミナーやパネルディスカッション、業界メディアでの記事などで取り上げられてきていますが、そのほとんどがコンテンツマーケティングの入り口的な観点やクリエイティブ的な話や、いわゆる記事広告やスポンサードコンテンツと“混同”されたネイティブ広告の話だったり・・・という状況があります。なので、こうしたテーマについては、もうみなさんあちこちで聞いてきたことでしょう。

そこで今回のパネルディスカッションでは、より「媒体社のビジネスとしてのネイティブ広告」や「ネイティブ広告のマーケティング価値とその事業化」という観点を持って、以下のテーマで「ネイティブ広告」の現在とこれからを話すセッションにする予定です。

  • ネイティブ広告の取引形態・販売モデル
  • ネイティブ広告のプログラマティック取引の理想形
  • 媒体社の収益向上・収益モデルの多様化としてのネイティブ広告
  • 広告主にとっての新たなブランディング手法としてのネイティブ広告の可能性
  • ネイティブ広告の現在と未来
  • RTB2.x, Native1.1
  • ネイティブ動画広告がもたらすブランドリフト
  • Dynamic Creative Optimization

などなど・・・

”緩い“話でまとめるセッションではなく、聴衆の脳みその中をこねくり回し、場合によってはついてこれないぐらい先を見て、媒体社と広告主のマインドセットを変えるようなものにしたいと思っています。

現在発表済み登壇者は、The Trade Deskの新谷カントリーマネージャーと私だけですが、媒体社側からも登壇内定済みです。

このセッションについては、参加された皆さんにがっつりと後につながる学びを持って帰ってもらうつもりです。

 

主に媒体社の方、ネイティブ広告の深いところを知っておきたい広告主のみなさま、時間が許せばぜひご参加のほどよろしくお願いします。