■炎上プロモーション死屍累々 対話を拒絶したコミュニティは10日で閉鎖する | Web担当者Forum
CGM/CGC/UGCといった、消費者主導型マーケティングに“溺れる”マーケティングと広告の業界だが、そのほとんどがうまいくいかない理由は、やはり消費者を「マーケティングの参加者」として“もてなしていない”ことにある。
今回、mixi で起こったというこのケースは、“悪例”の“好例”として取り上げておくべきだろう。
また、それが、mixi という消費者が「自らの場所」として集まる場所に対し、金をもった広告主側がいきなり入り込んできてもそりゃ嫌だわな。
これって普通の人間関係において考えてみれば簡単な話で、友人とわいわいやってるところに行き成り、「ちょっとごめんいいかな」とかいって横槍されると嫌に決まってる。
CGMやクチコミがマーケティングのツールになる、って思い込んでる人は多いし、うまくやればほんとにそうなる。これは確かだ。しかしながら、自分自身をイチ消費者としてとらえたときに、やられたら嫌なことをやるようじゃ、そんなもん糞だ。
『パーミッション・マーケティング』は消費者の“パーミッション”を取った情報配信の手法だとして一時流行ったが、あれは、「(消費者にちゃんと対峙したいなら)土足的なマーケティングは辞めよう」ということが本質だった。それをイチ手法として流行り・廃りにしてしまったことから、ちゃんと理解されないまま廃れてしまっている。
CGMやコミュニティ、クチコミといったものもおなじく、消費者の“パーミッション”が必要なものなのだ。それが『パーミッション・マーケティング』のときと違うのは、「消費者が自ら差し出したパーミッション」と「企業・広告主が自らお願いした結果のパーミッション」なのか、ということである。この点を理解しなければ、この mixi で起こったことと同じようなことが起こり続けるだろう。
mixi はCGM/クチコミマーケティングの格好の場として利用されているが、今回の件はあまりにもお粗末としかいいようがない。これによって、“正しい”CGM/クチコミマーケティングまでもが下火にならないか、は気になるところである。
さて、手前味噌だが、僕は以前いた職場で『牛乳に相談だ。』のコミュニティ的サイトを企画した。開設一週間で万単位の書き込みを集め、しかも今も数多くのティーンエイジャーに利用されている。この企画の仕組み・仕掛けについて宣伝会議などのセミナーで話をすると参加者から「目ウロコだ」というコメントをいただくことが非常に多い。
もしご興味のある方は、以下の本の1章に事例として一部記述してあるので参考にしてほしい。
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