以前にも書いたのですが、もう一度。というのは、今月号の宣伝会議の特集"ダイレクトレスポンス広告の新潮流”(p22)と”インターネットで変わる段階別広告手法”(p56-57)にそれぞれ関連する記事がありましたので。
さて、同”ダイレクトレスポンス~”のほうの記事には、ダイレクトレスポンスにおけるAIDMAモデルの変化が書いてある。
ダイレクトレスポンス広告には”メモリー(記憶)”の部分がいらない、ということで、
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A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
D: Desire (欲求)
A: Action (行動)
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あるいは、
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A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
D: Desire (欲求)
C: Conviction (確信)
A: Action (行動)
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となる。
一方で、”インターネットで~”のほうで書かれているモデルは、『ホリスティック・コミュニケーション』でも語られていた、AISASというモデルで、
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A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
S: Search (検索)
A: Action (購買)
S: Share (情報共有)
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というネットらしい、CtoCの構造が入ったモデルとなっている。
で、宣伝会議的にはこれらをさらに細かくしたモデルとして、
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A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
S: Search (検索)
C: Comparison (比較)
E: Examination: (検討)
A: Action (購買)
S: Share (情報共有)
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というモデルを書いているが、比較・検討段階において、サンプリングも普及し、ネット上で仮想体験できるということも考慮にいれれば、C⇒E⇒T: Trial というフェーズも念頭においておきたい。また、前にも書いた、最後のA⇒Sの部分で、コンシューマが購入した商品をそのまま受け入れるのではなく、満足すれば人におススメするだろうし、そうでなければ、ロイヤルコンシューマ化もしないだろうということで、"S: Satisfaction"を導入すべきだろう。
なので、消費者の購買心理過程をネットが普及した現在において詳細に書くなら次のようになる。
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A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
S: Search (検索)
C: Comparison (比較)
E: Examination: (検討)
T: Trial (トライアル・試行・試用)
A: Action (購買)
S: Satisfaction (満足)
S: Share (情報共有/エバンジェリスト化)
R: Repeat (再購入)
R: Relationship (ロイヤル化・関係化)
XS/US: Cross Sell/Up Sell (拡大購買)
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”アイドマ”や”アイダス”のように言いやすくはないが(笑)、こうした段階から商品カテゴリーや自社のマーケティング目標に照らし合わせ取捨選択し、シームレスに進めるマーケティング・コミュニケーションのプラニングが市場で「勝つ」ための重要なポイントだと思われる。