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原子レベルのコンテンツマーケティング〜教育・研究機関のマーケティング

これはまた凄いものが出てきたものだ。

IBM Research の科学者たちが、世界最小のアニメーションを公開。しかもその映像の”ピクセル”になったのは原子。つまり、原子レベルのアニメーションコンテンツを作ったということだ。

参考)

原子を使った「世界最小の映画」、IBM Researchが公開 - CNET Japan.

同研究責任者によれば、

映画を作れば、より多くの人に伝えることができる。われわれが関心を持っているのは、人々に科学への興味を持ってもらうことだ。われわれが研究する理由や、われわれがしていることを人々に伝える手段を見つける必要があるだけだ

ということで、今風に言えば、コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングの手法を用いて、「科学への興味を醸成する」というマーケティング目的を果たしている。

以前、教育機関・研究機関の広報活動についての講座で講師をしたことがあるのだが、いかんせん日本のこうした事業に就いている人々は「あれはダメ、これはできない」という話しか質疑応答で出てこず辟易したことがあるが、実際には研究(およびその結果)から得られるものは、優良なコンテンツとして世に知らしめることができるはずなのだが。。。

教育機関・研究機関こそ、コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングをもっと実施して欲しいと思う。

ちなみにIBMはイームズに依頼して、あの"Powers of Ten"を1977年(パイロット版は1968年)に世に送り出した企業でもある。今回の映像はそれに匹敵するのではないだろうか。