最近、注目しているblog「キーワード広告の世界:ママらしくないとはいわれますが…」から、短いけど的を得たエントリ。
まぁ、最近ではみなさんも知恵をつけられているので、「SEO対策=(ユーザーに見えてるかどうかに関わらず)テキストで埋められたサイトにすること」と思われることは減ってきたかと思いますが(思いたいですが)、SEO対策であろうと、SEM対策であろうと、その結果として、あるサイトにユーザーが landing したとして、Webマーケティングの仕事はそれで終わりじゃない。
「サイトに来てもらう」+「サイトの中で適切な情報を得てもらう」or「サイトの中で商品を購入してもらう、資料請求してもらう」 といった2段階、すなわち、
「サイトへの誘引の最適化」 と 「サイト内行動の最適化」
があるわけで、この2つをシームレスに構築できないとうまくいかない。
で、このやり方としては、
1) 適切な情報探索行動(~についての情報が欲しい)に対して、適切な情報を返せるか
と、
2) せっかくサイトを訪れた人をいかにして脱落させないようにするか?
という2つの視点が必要になる。
一見、1)と2)は同じように見えるが、解決の手段が変わってくる。1)は「情報デザイン」にあたり、適切な情報提示になっているかに主眼が置かれ、2)は「ビジュアルデザイン」において解決することができる。
この「キーワード広告の世界」のエントリでも示唆されているように、たとえばTOPページにおける脱落率を30%だとするとそれを減らすこと=拾うことによって、Webマーケティングの効果・効率を上げることができるようになる。これはロングテール的な考え方だが、「小さなもの、一見効率が悪そうに見えるものも集めることで価値がでる」に近い。ダーツみたいなもので、当然センターを狙わないといけないが、周囲の点数を抑えていくことも大事なのだ。
なので、2)のようなアイキャッチも重要なのであって、「SEO対策のために Flash は使わない」というのは、まったくもって勿体無い話なのだ(もちろん Flash でなくてもいいがちゃんとビジュアルデザインも考慮されていないと、ブランディング的にもよくないし、消費者の欲求喚起を行うことができないのだ)。
最近だと、「ユニデン・ダイレクト」のサイトが大幅にリニューアルされたが、思わず「サイトをクローズしてしまうことを一瞬忘れさせる」ような Stickiness が実現されている(SEO的にどうかは別にして)。
SEO/SEMの結果、訪れたユーザー=サイト来訪者は彼らの頭の中にある「キーワード」の世界に閉じこもっているわけで、それだけを相手にするのであれば”70%”のほうだけ注目していればいい。しかし、2)の手法を用いることで、そうして訪れた人々にハッとした体験や注目を与えることができれば、同じ量のサイトトラフィックに対して、得るものは当然大きくなっていくのである。