mediologic

メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

Chromeを普及させたいならこういうのを。

最近、とんでもない広告”露出”量のGoogle。とりわけChromeのCMについては「なんでタブ使ってアニメやんのよ」とか僕の周囲でもあのCMが言いたいことに謎を感じる人が多いわけですが、そもそもChromeは高速性とタブ機能を使ったときの安定性(については例えばこの記事をどうぞ。こういうことが理解されないとタブでアニメって言っても伝わんないよね?)が売り。単に高速性とタブ機能と「言う」だけだったら、FirefoxやOperaやらで人々は満足してるだろし、またIEをいまだに日常的に使ってる人からしたらそもそも高速性とかに興味ないかもしれないわけで。

で、じゃあ、Chromeだったら、Chromeならでは、とかとなるときっとそれは、Chromeで見ることを前提にしたWebコンテンツにあるような気がする。

先ごろ、FWA: the Favourite Website Awards で年間賞を受賞した、「The Wilderness Downtown」などはまさにそうで、Chromeで見てね、となっている。つまりChrome入れないと見れない。Google Maps/Street Viewなどとも連携しているので、まさにマッシュアップコンテンツなんだけれども、HTML5で書かれていて、窓を開きまくるのでChromeぐらい安定してないと見れないとも言いそげな、しかも「年間最優秀賞」をとったサイトなのである。

あ。なんか最近話題になったの、あったよね。某ミュージシャンのあのサイト、Twitterでも話題になった。僕がそれほど衝撃を受けなかったのは「The Wilderness Downtown」を見てたから、実は。(正直パクリか?と一瞬思ったぐらい。。。)。でもこちらのほうは「Chromeで見てね」となってないから、安定してないよね、イマイチ。

さて、実は「Chromeで見てね」コンテンツが集まったサイトがある。それが、"This is Chrome experiments"というもの。

こういうサイトの存在が殆ど知られてないのは残念。 そもそもブラウザを積極的に変えるなんてことはあんまりないわけだから、「Chromeでしか見れないよ」的Webコンテンツを制作することに、TVCMの予算の5%でも1%でもあてて、「Chromeを入れてもらうキッカケ」をもっとつくるべきだと思うんだ。TVCMをやること自体は否定しない。きっとマーケティング予算も昔のGoogle Japanと違って潤沢にあるんだと思うし。でもね、どうせマーケティング投資するなら、露出にばかりチカラを入れないで「Chromeを入れてもらう」ためのちょっとした「キッカケ」としてのChrome視聴前提コンテンツを作ってもいいと思うんだ。それが映画業界とかテレビ業界とかと連携しててもいいじゃない。例えば「宇宙戦艦ヤマト」の公開タイミングでChromeと連携した「Chromeでしか見れないコンテンツ」とか作っとけば結構ダウンロードされたと思うのさ。

つまりは、Chromeを入れてもらうキッカケ、というところから発想して、そこに落とすためにTVCMをやったら、もっとウマいくと思うんだよね。