mediologic

メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

田中良和という魅力的なオトコに出会うということ。

僕より7つ年下の友人から本が届いた。

僕としては p48-p56 のエピソードが好きなんだけれど、「自分が行きたかった場所で、やりたい仕事ができているにも係わらず、なぜ楽しくないのか?」ってことが僕自身にもよくわかった。

あと、p76に書かれた楽天時代の、

人が必要なら自分で給料を出して採用すればいいいんだ。自分にお金や組織があれば、もう誰かに承認を取る必要はない。自分はどうしてそこまで追及できないのだろう、それを実行しないのだろうと思った。誰かに承認を取ることが唯一の解決法ではないのだ。

とか

p77に書かれた当時の上司の言葉、
「仕事のご褒美は仕事なんだよ。頑張れ」
とか

p84の三木谷さんの
「田中くん、もっとシンプルにしなきゃだめだよ。一橋、興銀、ハーバード、震災。シンプルだろ?」
っていう言葉とか

p98の「結果を出すことに最大の努力をする」ってことについて、「頑張ったけど結果が友輪なくてもしょうがないと思う人」の例で、

たとえば、子どもが川で溺れたのに、
「助けられなかったけど、頑張ったからいいよね」
とは言わない。
それと同じなのだ。

p121の「どこかにたどり着くためには、どこかを去らなければいけない」という業界内での格言とか

p128の、最初のオフィスを六本木のボロアパートにした理由とか(これすごく大事な話だと思う)

p140の、とあるGREE社員が「大きくなる会社のはじめの10人になれる可能性があるチャンスなんて、めったにあるもんじゃない。そのチャンスをつかみたい」と言って入社を決めた話とか

p143の、二回目のオフィスを決めたときに

こんなに広いオフィスは必要だったのだろうか、と最初は思ったが、広いオフィスを借りれば、自然とそのオフィスにあった会社に成長していくような気がした。

とか

p144の、GREEは「永遠のベータ版」といった話とか

p146の、GREEにおける仕事の進め方の話とか

p166の、

確かに、短期的に見れば、起業したり、ベンチャーに転職したりしたほうが、安定した企業で働くよりはリスクは高いかもしれない。
しかし長期的に見れば、安定した大企業でつまらない仕事を続けていたほうが、ベンチャーで好きな仕事をしているよりも、リスクが高いと僕は思う。

と言って、

改めて言うまでもないことだけど、いまの時代、磐石に見える大企業も5年、10年先に絶対安泰なんてことはないし、何よりもそこでつまらない仕事を続けていたらその人の能力は成長しない。10年以上、自分が成長しない環境で働き続ければ、その人の市場価値はほとんどなくなってしまうだろう。目先のリスクより何より、成長しない環境で働くことはとてつもなく危険だ

という鋭い指摘とか

p172の、
「みんな難しく考えすぎていると思う。話はシンプルなのだ」って一言とか

p177の、
「人生でチャンスの窓が開いている期間は短い。成功する人とそうでない人の違いはその窓が開いている間にチャンスをつかめるかどうかなんだよ」
という梅田望夫さんの言葉とか

p182の
「自分の目指すものを求め続ける姿勢が生み出す「プロセス」、つまり、そういう価値ある経験を生み出すしくみことが大事だと思う」という考え方とか

グリー株式会社の社長・田中良和の周りには刺激を与えるいい人がいて、それに答える彼がいて、いろいろ考える彼がいて、その周りにまたいい友人たちがいて、そしてシェアをする。まさに、田中良和という人間自体がSNSそのものなのだ。


『僕が六本木に会社をつくるまで』

田中君、本を贈ってくれてありがとう。僕自身、にも相当刺激がありました。