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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

広告業界の営業スキルが、他の業界の営業スキルと違う、ということを端的にいうと。

■営業とは(“心ごころ”)

大阪イチ、広告に熱い男、通称「近ちゃん」が吼えてます。

しかし全く賛成です。

で、彼自身、もともと広告業界ではなく、違う分野からの転職組なんですが、彼のこのエントリーを読んでると、広告業界の営業に求められるスキルが他の業界に営業に求められるスキルと何が違うのかがほの見えてきます。

他の業界で営業やってきたからといって、広告業界の営業として転職してきても、戸惑い、そしてうまくいかない人がなぜ多いのか、そのポイントは、広告業界の「売り物」にあるでしょう。

“売れる”商品を売るだけなら、営業いりません。もし広告の「無人店舗」があるなら、そこに売れる商品を並べればいい(=広告マーケットプレイスの動き)。でも広告業界の営業が他の業界の営業と違うのは、常に広告主に「マーケティング課題」と向き合うことにある、ということ。

つまり、ある商品が「いる」か「いらない」かに対して「欲しいキモチにさせる」という説得型営業モデルではない。

そうではなくって、「課題に対して答えてくれるかどうか」を広告主は求めており、それに対して「うむ」と思ってくれるような手段を提供できるかどうかという納得型営業モデルじゃいけないわけで。

前者の場合は、商品についての価値を高くすることは意外と苦手。逆説的だけれども、モノを売ってるのであって、自分たちを売ってないから。つまり、自分たちの存在価値を商品の価格に付加価値として載せられないということ(わかるかな?)。

一方後者の場合、自分たち自身が売り物なのであって、広告商品というのはプランを構成するときのツールにすぎないので。

このあたりの違いが、広告業界における営業が必要とされるスキルと他業種におけるいわゆる営業との違い、というわけ。

昔の広告代理店では営業のことを「連絡」といってたんだけど、意外と今もう一度そのタイトルに戻したほうがいいかもね。