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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

広告の新ジャンル?、「勝手広告」

YouTubeというプラットフォームの面白さは、映像や広告の世界にに新しいジャンルを持ち込んでいることかもしれない。

以下は、「勝手広告」「広告風作品」(←新しい!)、という名称で作られた、ユーザーが勝手に作った広告群。めっちゃおもろい。

まずは西川のふとんの勝手広告。




まぁブランディング的にどうか、という意見はあるにせよ、こういう訴求の仕方もあったのか、と。

次に日本赤十字社。




なるほど!こりゃうまいや。

次にフマキラー。




これなんかも面白くて、すでに(電通関西が作り上げた)「フマキラーの広告」が持っている世界観・雰囲気を踏襲しつつ、作っている。オマージュ的。

そしてヤマト運輸。




一切、運送シーンを見せず訴求。でも伝わる。

これらの勝手広告は15秒・30秒という枠組みを取り払ったネット上の動画だからこそできることかも。

カンヌ広告祭などで日本が受賞しにくいのは、15秒や30秒と定型化したテレビCMの枠が、商品を前面に押し出し、しかも販促的な広告が多いからだ、よくいわれる。

で、あれば YouTube などでストーリー性の高い広告を作るようにすれば(フォーマット面のハードルは乗り越えるので)日本のクリエイターにもチャンスは大きく広がるのではないだろうか。

たとえば、カンヌを獲った、Dove の Evolution なども、YouTube で1000万回以上視聴された広告なのだが、やはりストーリー性に長けているから受賞したのであって、単に YouTube にアップしたという(しかけ)によって獲ったわけではない。つまりはクリエイターの力量=広告そのもの、が評価されている。その評価はテレビCMだからとか、そういう媒体軸で評価されるものではないので、ぜひこの「勝手広告」などのチャレンジに対して、広告業界人ももっとこうした YouTube のような世界でチャレンジしてほしいもんだ、と思う。

Dove Evolution



そして、Dove Evolution のパロディ版。


こうしたパロディが多数でてくること自体がいかにこの広告が成功したか、のバロメーターだと考えることも大事かもね。