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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

プチ電通・プチ博報堂化するネット系広告会社営業マン

昨晩は遅くまで某社のプランナーの話を聞いていたのだが、以前から懸念していたことがやっぱり起こっている。

“ネット専業”と呼ばれる広告会社の営業マンが、「プチ電通」や「プチ博報堂」レベルになってしまっているってことだ。

ある広告主に言わせれば、電通とか博報堂は「マス専業代理店」であって、ネット広告の話はしない、と。

で一方、ネット広告については、サイバーエージェントやOptやセプテーニetcといった会社があるが、その中の一部の営業マンについての「Yahoo!しか売れない人たち」だとか「検索連動型広告しか売れない人たち」という言葉が上がってくる。

つまり、結局は、マスなのかネットなのか、という違いだけで、「メディアエージェンシー」としてはまったく同じスキームであって、それが広告主に言わせれば「プチ電通化・プチ博報堂化するネット専業」といった表現になるんだろう。

何年も前のネット広告の世界は、回線が太くなって、もっとリッチな表現ができるようになって~、といろいろ将来(つまり現在)を期待していたのだが、まったく時代は逆にいっていて、面白いキャンペーンがほんとにない。

最近思うんだが、こんな状況を作ってしまっているのは、ネット広告において「Yahoo!売ってたらオッケー」な風潮や、検索連動型広告の存在なのかもしれないと。特に広告を“効率”(=効果ではない)の世界に思い切り降ってしまっている検索連動型広告は、(少なくとも日本においては)広告業界を面白くなくしてしまっている超本人なのではないかと(=検索連動型広告がすなわち悪いのではなく、とりわけそれを使う人間の視野の極小化が問題)。

で、ネット系広告会社も、クリエイティブやプラニングを軽視して媒体営業だけに走るもんだから、結局は互いにコミッションの値下げ合戦をしてしまう。となると特定の媒体をできるだけ売って、キックバックやアワードと呼ばれるものを手に入れて、値下げ分の補填にあてる、という非常にタコが自分の足を食うようなビジネス状況になってしまっているのである。

で、ネット系広告会社の営業のスキルのひどさは↑非常に目を疑うものがあったりもするので、各社しっかりしてほしいもんだ。

というわけで、こんな状況でいいんかね?

ネット専業代理店の人々よ。