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コンビニの”棚”

コンビニの棚割というは非常に精緻な売り場分析がされている。
おにぎりの並べ方ひとつにしても適当にならんでいるわけではなく、並び方で商品の売れ行きが変わるというから、結構精緻にならべられていたりする(とはいえ現場ではバラバラになってたりするが)。

まぁコンビニだけでなく、スーパーとかでもそうだが、限られたスペースで限られた商品点数で売上げ最大化を目指すわけだから、”棚”という場所も重要なマーケティング上のファクターになるのだ。

で、これは一店舗一店舗の話だが、コンビニは数百mに同業他社ならまだしも、同じコンビニチェーンが並んでいたりすることもある過当競争の時代になっている。
そのため、微妙にコンシューマニーズに合わせた「別ブランド名」での店舗開発や、ユーザーにニーズの掘り起こしで大変だ。

たとえば、「ローソン」は「ナチュラルローソン」という健康志向のローソンを展開しているし、ファミリーマートも「ファミマ!!」という若者向けの店舗を恵比寿ガーデンプレイス内に6/30にオープンし、様子を探る模様。

コンシューマからすれば、コンビニという均質化した店舗と品揃えに新たな選択肢が広がるのはいい話。
”棚”に手を伸ばしてもいつも同じおにぎりばかり。
でも、おなじファミマやローソン系列であってもこうした別ブランドという新たな”棚”ができれば、手を伸ばす選択肢が増えるってことだ。

もともとコンビニは縦軸のライフスタイルの変化=”24/7”化に合わせてできてきたもの。
ただ、横軸のライフスタイルの変化=趣味嗜好の多様化に対応できてきたとはいえない。
「ナチュラルローソン」や「ファミマ!!」は時間軸で区切られた縦軸の”棚”から、趣味嗜好という横軸の”棚”割戦略なのだろう。