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ゲーム内広告の未来はどうなるか。

■広告業界データセンター: ゲーム内広告

東京ゲームショウがあったこともあって、知り合いのエンタテインメント系マーケティング関係者やゲーム内広告関係者にとっても、ちょっとした熱い一週間だったようだ。

もともとゲーム内広告の元祖、とでもいうべきものは、

1996年にリリースされた『バーチャファイターキッズ』における大塚製薬・ジャワティーのプロダクトプレイスメントだろう。これは『バーチャファイター』というゲーム自体の知名度がすなわち媒体価値であり、しかも結構記事として雑誌etcに書かれたので媒体効果は大きかった。それもそのはず、このプロジェクトは、広報戦略のプロである博報堂のCC局内の先見の明がある人物が社内の冷ややかな目?を押しのけ実現させたもの(この人も結構前に博報堂を退職してしまっておりますが)だから。一方でその方の“個人技”だったところも多くそのあとを継ぐ人物がほぼほぼ出てこなかった。

さてそこから10年、現在におけるゲーム内広告はそれ自体が“媒体”としてどう機能するのか?にある。媒体に求められるもの、それはリーチであるとともに、ユーザーに対し商品好意度形成および商品理解度促進にどう貢献するのか、にある。後者は特に、ユーザーがブランディッドなゲームアイテムを使うことで、experienceができる、ということで多少説明されるのだが、やはり課題はリーチ、ということになろうか。

『広告業界データセンター』のほうでも書いたように、日本で一番ユーザーを集めているといわれる「ハンゲーム」が2200万の登録IDとなっており、実に読売新聞・朝日新聞の二倍以上の数値となっている。当然、新聞と比べて、実際にはそれほど広告露出しないのでは?と思われるかもしれないが、新聞の場合でも、

閲読者数>広告到達者数>広告認知者数>広告理解者数>購入意向者数

となるので、ゲーム内広告でいえば、

ゲームサイト登録者数>個別ゲームユーザー数>広告到達者数>広告認知者数>広告体験者数>ブランド好意者数>購入意向者数

などとざっくりなり、それぞれを比較すれば、意外とゲーム内広告の数字も悪くないのでは?

とかおもったりするのだが。