ドリコムが、同社とサイバーエージェントで展開するコンテンツマッチ広告「Micro Ad」で炎上中。
ことの発端はドリコムがドリコムブログ内での広告表示を変えたことによる。
このブログのエントリーを見てもらえばわかるが、ユーザーの書き込んだ文章=エントリー内に広告が紛れ込んでしまい、これが大不評を買っているのである(まぁそうだわな。。。)。
ブログ広告「MicroAd」 表示変更のお知らせ [2007年02月16日(金) ]
ブログ広告「MicroAd」 表示変更のお知らせ(2) [2007年02月17日(土) ]
MicroAd進捗のご報告(2/19) [2007年02月19日(月) ]
MicroAd進捗のご報告(2/20) [2007年02月20日(火) ]
広告表示位置の変更につきまして [2007年02月22日(木) ]
このように「ドリコムブログからのお知らせ」で短期間にエントリが出ているが、それぞれにユーザーからのコメントが膨れ上がっており、数百単位となっている。
今回の件は、ユーザーを置き去りにした結果起きたとしかいいようがない。
たとえ規約に書いてあろうが、ユーザーに「選択肢」を与えるだけで相当違うはずなのに、そうしたケアを怠った代償だろう。
あげく、
「今回の件に対して頂戴いたしましたお問い合わせ、コメント等につきまして全て確認させていただいており、ユーザー様のご意見として真摯に受け止めております。
広告の表示位置に関しまして上記にご説明させていただきました経緯より、
元の表示場所に戻すことができないのが現状であり、現在の表示形式にて運営を行わせていただきたく思います。」
とあり、結局のところ、自社の利益を優先するように「しか」見えないところに不満が多く、炎上という結果になっているのだと思う。
もちろん企業である限り、利益を優先することはとても大事である。しかし、ユーザーをベースにしたビジネスである限り、ユーザーにとっての便益とのバランスは常に計られなければならない。そういった意味で今回は「大失敗」だ。
またユーザーからの支持を受けられない広告に、広告主は広告を出したがらない。この大原則に従えば、結局のところ、ユーザーを大事にすることが自社の利益につながる、となるのだが、あまりにも短絡的に「やってしまった」のだろう。
内藤氏はあるインタビューで、「個人メディアをのばしていきたいと思っています」と答えているが、一方で個人メディアから攻撃されるとは、なんともいいようがない。
今回のケースは、あらゆる消費者向けインターネットビジネス/マーケティング/広告/プロモーションに共通しうる「失敗」である。
消費者とどのぐらいの距離で、どのような許しをもらってビジネスを展開するのか?
この視点だけは絶対に忘れてはならない。
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