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ディスプレイ広告市場が検索連動型広告を抜くらしい!〜2016年の広告トレンド予測で一番の衝撃

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ディスプレイ広告の再びの夜明け? 検索連動型広告の落陽?

 

ネット広告業界関係者がいつもお世話になっているeMarketerですが、衝撃的な予測をしています。

なんと、

2016年にはディスプレイ広告市場が検索連動型広告市場を抜く

と。

こちらがそのレポートと関連記事です。

US Digital Display Ad Spending to Surpass Search Ad Spending in 2016 (eMarketer) Digital Display Ads to Overtake Search, Bringing a Reckoning for Google (recode)

そしてこちらが同レポートの表。

US digital ad spending by format 2014-2019

 

 

 

 

 

 

 

 

(source: eMarketer)

 

ここでいう「ディスプレイ広告」に含まれるのは、

  • バナー広告(Facebookのフィード広告やTwitterのプロモーティッドツイート含む)
  • 動画広告
  • リッチメディア
  • スポンサーシップ

なので、「ディスプレイ広告」というよりも、「検索連動型広告以外の一般的なネット広告全般」と言ったほうが正しいと思いますが、まぁそれにしても、これは大きな転換期です。

さて、よく見てみると、すでに2015年で

  • 検索連動型広告 265.4億ドル vs ディスプレイ広告 261.5億ドル

となっているのですでに肉薄してるんですね。これを書いてる今すでに横並びかもしれない。

そして2016年には、

  • 検索連動型広告 292.4億ドル vs ディスプレイ広告 321.7億ドル

になると。

内訳を見ると、ディスプレイ広告内のそれぞれのフォーマットが伸びているのが興味深い。

つまり、何かのフォーマットが伸びを牽引しているというよりも、デバイスの変化や利用プラットフォームの変化・拡大、それによるユーザーの time spend 利用時間の増加と在庫の増加が影響をしているのでしょう。

とりわけ、

numbers like these reveal a vibrant market in which consumer-led media habits (particularly increases in video consumption and mobile device usage) are funneling display ad dollars to the most desired channels and formats. eMarketers

とあるように、「ユーザーがメディアの利用が動画のメディア消費やモバイル利用を促しており、それがディスプレイ広告費の増加につながる」という部分は注目すべきポイントであり、これは以前であるなら、「検索の利用増加が検索連動型広告費の増加につながる」と言われていた部分でもあります。

僕自身、Googleに在籍をしていた時期にすでに、「検索ユーザーがこのまま増え続けることはないから、そうなるとGoogleの広告収入は鈍化するだろうなあ」と考えていたこともあり、「遂に来たか!」という感想を持っています。検索というのはユーザー側が「何かを調べたい」という気分になったときに使われるものであって、可処分時間を埋める=暇つぶしの相手にはならないわけです。つまり、「何かを調べたい」という機会を最大限創出するシカケを持たない限りは総検索回数は増えない。携帯電話向けの検索サービスが提供され始めたころは、PCに加えてモバイルでの検索機会を増やすことになるかと一時思われましたが、むしろ「モバイルシフト」と言われるように”シフト”してしまうことになるので、PC側の検索機会が減る傾向には歯止めをかけることはできないでしょう。このことは2015年の半ばにGoogle自身が公式にモバイルからの検索がPCからの検索数を超えたと発表したことからも明らかです 1/2

一方で、多忙な生活をしていたとしても「隙間時間」は増え、「極々短い可処分時間」というのは存在し、その時間を埋めるためのものとしてスマートフォンの利用というのは非常にフィットしていて、また、各ニュースメディアやキュレーションメディアのように「snackable content (=スナック菓子のようにごく短い時間で消費できるコンテンツ)」を提供するサービスもすでに多数あります *3。

eMarketerの予想は2016年の米国市場の話ではありますが、日本でもユーザーのメディア消費という面では同様の傾向があるので、同様に広告市場の逆転現象が起きる可能性は大いにあります。が! 日本の場合、ディスプレイ広告市場の単価が米に比べて非常に低く、かつブランディング市場としては貧弱なので、(上記に書かれてはいないですが)米国の変化を牽引しているブランディング広告市場のデジタルシフトのようなことは起きない可能性もあり、「英国ではテレビ広告市場をネット広告市場が超えた!」とか「米国では検索連動型広告市場をディスプレイ広告市場が超えた!」とエポックメイキングなニュースが海外ではありますが、残念ながら日本でそのようなニュースが聞こえてくるのは遠い未来のことなのかもしれません。

とはいえ、2016年の米国広告市場の変化というのはすなわち広告市場の変化というよりも、ユーザー行動の変化の写し鏡であることは間違いありません。その点においては日本においても起きていることは間違いないとして理解をしておくべきでしょう。

eMarketerのレポートは他にも示唆に富むことが書いてあるので、一度ぜひお読み下さい。

 


 

1/ とはいえ今のGoogleのCMでモバイルからの検索機会が増えるとも思えないのだが・・・ 2/ その点、インバウンドマーケティングのようなものはユーザーの課題を起点にして起こるマーケティングなので今後も有効だと考えられる。ただしモバイル対応は必だろう。ZMOTなども同様に有効。 *3/ 可処分時間については以下を参考に。 ケータイが発見した、新しい時間 mediologic.com 国民生活時間調査と可処分時間 mediologic.com

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photo credit: Aurora via photopin (license)