mediologic

メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

関連性と許容度の両方から広告を考える。

先ごろパネルに登壇した NEW CONTEXT CONFERENCE 2008 にて一緒になった、Marc の所属する会社 Blyk のビジネスモデルから考えたこと。

Blyk は Nokia のスピンアウト組で作った会社で、teenager から F1ぐらいの女性に対して無料通話と無料データ通信のついたSIMカードを配ることでマーケティングサービスを行っている。利用者は利用前にBlykにて興味の範囲と1日6通“まで”の広告が配信されることを了承するわけだが、これが結構効果が高いらしい。

そこで、今世の中にある広告の多くは、いかに関連性を高くするか、という AdSense for Content 以降の流れに載っているわけだが、Opt-inメールのようなものも度を越さなければやはり効果は高いので見直さないといけないんじゃないかと思った次第。

そこでとりあえずチャート化したのが以下のとおり、relevancy と acceptancy (許容度)の双方から広告「枠・メディア」というのを考え、そこでできた三角形を越えた広告が効かない、ということなんじゃないかと。

上記スライドの6ページ目、以下の部分でいえば、たとえばテレビCMなどは右下に位置するし、Blyk はちょうどrelevancyとacceptancyの中間地点ぐらいか。

いずれにせよ、広告が「関連性の高いところ」だけに出てしまうと、面白くないし、消費者にとっても新しい発見はない。ある程度の大きな「許容範囲」を消費者から聞いておいて、そこに広告を配信する、というモデルは、relevancy型広告のアンチテーゼとして2009年以降、出てくるではないか、と思う。

CPA型/CPC型広告になれた人はこの「許容度」という点に注目すべしだし、ブランディング広告になれた人は、その「許容度」や「関連性」を高くする、ということでブランディング広告を進化させるようにすべきだろう。今後。

(memo) relevancy = content とのマッチ率が変数 / acceptancy = ユーザーに与える incentive とのトレードが変数。