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新聞のリポジショニングが必要だ

■読売新聞が記事検索を有料化へ

もうひとつのブログ“スケダチ・ブログ”のほうでも紹介した「ヨミモ」のキャンペーンがらみのお話。

そもそも記者が「仕入れコスト・ゼロ」で仕入れた「情報」についてそこまで有料化するか???というのが上記エントリを書いた人の指摘。

新聞社はこう主張する。「記事は記者が書いた著作物である。従って有料にするのは当然である」と。だが、その記事の素材の仕入れは無料のはずだ。著作権が発生するのはルポルタージュ、連載、評論、解説などで「○○が何日、○○しました」とうい類のストレートニュースは無料にしてしかるべき。どうしても有料にしたいならゴミ箱に捨てている記者クラブに配布されたプレスリリースを全て提供するぐらいの覚悟を持って欲しいのだ。

情報を制作し配布するまでのコストも当然かかるので、上記指摘に対して100%同意するわけではないが、しかしながら「価値」というものは今では消費者側によって決定されるものであって、送り手側によってのみ決定されるわけではない。

果たして、有料化分の価値を消費者が感じるのか?

インターネットですでに情報を仕入れることができる(でもその源は新聞社etcのニュース)ようになった今、“速報性として”の新聞の情報にそれほど価値を感じる気がしない。

また、過去の情報(=データベース)であっても、それについての「価値」を消費者サイドに何も提示していないので、そんなものうまく行くはずないだろう。この点においても作り手・送り手発想のフレームから逃れられていない。いったいどう使って欲しいのだろう? 何に価値を感じてもらえるからお金を払ってもらえるのだ、と確信しているのだろう。

ピンとこない。うーん。