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メディアと広告とマーケティングと。

数年かかってやってきた、行動ターゲティングブームだが

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■逃した見込み顧客を取り戻せ--サイバーエージェント、リターゲティング広告を開始 - CNET Japan

行動ターゲティング自体は僕が最初の会社にいて持ち込もうとしてたころからあったわけで、とするともう5年ぐらいは遡れて、そのころには誰も相手にしてもらえなかった(残念!)んだけど、ここ1-2年で妙に盛り上がっている。この背景にはここにきて既存のバナー広告枠が売れなかったり、自社開発した広告商品が売れないからその広告在庫を掃くためにいいソリューションとして媒体側・広告配信側で注目されている、というのが真相で、本気でユーザーと広告主の双方の立場も含めてよいものを提供しているのかどうか、というと必ずしもそうではない気がする。

※実は僕が一番最初に行動ターゲティング的なものを考えたのは「ペタろう」を担当していたときで、「ペタろう」のようなIPmessenger的サービスは常駐アプリなので、PC上/ブラウザ上のユーザー行動を見て、それにあわせた広告メッセージを「ペタろう」の広告スペース上に出せないか、と考えたりしていた。確か2001年ごろだったと思う。当時からこの手はあったんだよねw

で、その頃からずっと、行動ターゲティングといえばやはりこのネタをあげずにいられないうえに、ずっと取り残されている話題って言うのが「Cookieは個人情報なのかどうか」というネタ。

以前の行動ターゲティングには、AdWareと呼ばれるブラウザ行動履歴を採取するためのアプリケーションをダウンロードさせるものがあり、当時としては、CLARIA(a.k.a. GATOR)や、RevenueDriveやらがあった。でもこの当たりのはほとんどが個人情報問題で SpyWareだってことで淘汰されていった。

で、最近の行動ターゲティングは cookie がほとんどなわけだけれども、大体において行動ターゲティングの運営者は「個人をターゲティングしていない、cookie自体はブラウザを対象にしているものなので、個人情報とひもづくものではない」という話になっている。まぁ、ちょっと違和感もあるわけで、個人情報っていうのをどこまで解釈するのか、による。

でもまぁなによりも、cookieは、例えばいちいちログインしなくてもサイトに入りやすいとか、そういうユーザーの利便性に基づくもので使われて欲しいわけで、たまたま訪れた広告主サイトの広告がその後にも追っかけてくるってのは、正直「ストーカー広告」って名づけてもいいんじゃないか、と思うぐらいちょっと気持ちが悪い。なんて思うんだがね。

iMediaDriveやYahoo!Japanがメインで売ってる行動ターゲティング広告商品ってのはコンテンツサイト間のものなので、それこそユーザーが「ここ最近探している情報」と紐づけるわけだから、それは比較的ユーザーにとっても利便性はあると思うんだけど、広告主サイトに埋め込むタイプのはちょっとよろしくないと思う(iMediaDriveも同様商品売ってはいるが)。

まぁ、この辺は、広告主がちゃんと消費者視線でマーケティングを考えれば、どういうものが de branding になるかも簡単に理解できるわけなので、普及するかしないかは自ずとわかる。


料金設定は、

10万人で118万1250円=1人約12円
3300人で3万1500円から=1人約9.4円~

ああ、メール広告の金額設定に近いわけか。


これってコンバージョンしてる(=商品購入した・資料請求した)ユーザーに関しては広告を出さない、ってこともできるってことなんだろか。最低限その仕様がないとお粗末だなあ。

だってこれ一見媒体側の広告商品に見えて、広告主側のリスクと責任が大きい商品で、言ってみれば“第三者配信”と同じ仕組みなわけだから、媒体社側が商品にするべきものではなく、広告主側のソリューションとして提供されるべきものなのだ。広告主もそれを理解して、購入ユーザーには別の広告を出す、とかできないとほんとに「ストーカー広告」になって、逆に嫌がられるでしょうよ。


「技術的にできるから」と「広告として正しく機能するものだから」は大きく別物です。


この辺、IT業界で広告ビジネスをやる人にはほんとに理解してほしい。


ちなみに、僕が過去に書いた行動ターゲティング関係エントリはこちら。ご興味のある方は合わせてお読みください。

cookieをこういう使い方してると、「cookieって悪者」扱いされてしまう可能性も少なからずあるので、業界内でちゃんとcookieを有効活用している人々にも影響を及ぼすのでやめて欲しいもんだ、とはとあるサイト運営者の弁。

なるほど、そりゃそうかもな。