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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

効果の高いクチコミを広告に活用する、という視点。

Fringe81、@cosmeと共同で『クチコミ活用バナー 大量生成・自動最適化配信』を開始 - ソーシャルリリース/プレスリリースの配信・方法なら【PR News】.

ゆずるたんとゆっち、吉松氏、そして博報堂同期の高松雄康、素晴らしい。

特にここ、

■効果の高いクチコミやキャッチコピーをマーケティング活用
広告掲載後は、バナー内の要素ごとにレポートを提出します。「効果的なクチコミ」「効果的なキャッチコピー」などの把握を行なうことができるため、その結果をもとに店頭販促ツールなどへの、マーケティング活用が可能です。

これまでにも「クチコミを分析できます」という触れ込みで、いろいろなサービスが出てきていたし、大体が、「どのブロガー(やツイッタラー)が一番効果が高いかわかります」とか「どのエントリー(ツイート)からの効果が高いです」といったものだった。

確かにそういうツールも必要。でもね、これらは”分析”のツールなのであって、”広告”という仕事に求められるのは、「新しい顧客をつれてくること」や「ブランドイメージを形成すること」などなど”働きかける”ことにこそ、広告主は価値を感じるのであって、もちろんクチコミ、というものにもそれを期待される。つまり先に「広告活動」があってこそ”分析”ができるんであって(まぁオーガニックなクチコミを分析する、という話もあるけれど、そもそもそんなもの、日頃から気にかけていない事業者ってどうなのよ)。

で、今回のサービスでは、fringe81 の iogous 使って、「もっとも効果の高いクチコミ」というものを広告として活用する。

(※実はこれ、やりたかったんだよね〜。Googleの今は無き、Gadget Ads上で。時期が早かったのと、当時の代理店の人々は理解できなかったんだが。。。ただその時思ったのは、、ディスプレイ広告が売れなくなってくると絶対こういうのが注目されるということ。まさに今。流石だよ、ゆずるたんとゆっちは)

つまり、”結果として”のクチコミ効果、ではなく、まさにライブ、リアルタイムに”効果を出していく”クチコミを、把握し、それをまた拡幅 amplify する、というもの。でもって、これはソーシャルメディア時代のバナーとしての基本スタイルになると思うのだ。

また、もう一つの視点。

もともとGoogleのAdWordsは、「ユーザーに支持される広告」という「クリック率が高いものを”いい情報”として上位にあげよう」というコンセプトで作られている(最近はどうかわからんが)。

「検索連動型広告」という、検索結果という「場所」にばかり目が行っていて、多くの人は上記のコンセプトを頭に留めることをしていなかったように思う。その意味では,[効果の高い場所]に広告を出す、というプレイスメント思考を超えていない。

AdWordsは、これまで送り手側が一方的に送り続けてきた広告というものを、”ユーザーの支持”という言葉のもとに新しい広告のあり方を示したことにあったのだ。しかしながら、検索連動型広告関係のサービスはいくらでもでてきたものの、このコンセプトを理解し、構築されたサービスはまったく無かったといってもいい。

そして iogous だが、一般的には「効果の高い広告が出る」という言葉で理解されている。

この言葉を「ユーザーの支持が高い広告を出す」と言い換えてみれば、広告がもっと面白くなるし、それが結果として「効果の高い広告」となる。

excelとダッシュボードまみれになっている、(特に)ネット広告代理店の若者たちにこそ、このコンセプトを理解して欲しいのだが。

僕がGoogle社員として上記のメッセージを発することは、もう無いし。