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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

マス広告がもっと売れなくなるかも知れないことについて、本当の真実は、

マス広告が売れなくなってきている(かもしれない)事実を多くの人は「視聴者が減ったから」、「インターネットを使う人が増えたから」という風にいう。

でも真実は相当違うと思う。

というのもそもそも“視聴率”は存在するけど“実・視聴者数”なんてデータは存在しなしい、意外と「ネットを使うことが増えてテレビを見ることが減った」なんていうデータは存在しない(それもそのはず、両方同時に使ってるんだから)。

なので、マス広告側からすると「ネットのせい」にしたがるのは、「CDが売れなくなったのは携帯電話のせい」という“都市伝説”的なものではないかと思っていたりするのだ。

で、真実はなにかというと、僕の考えでは、企業の「モノづくり」「サービス開発」にある。

以前は、多くの企業が作り出すモノは「マス」に向けた商材であり、画一化されたものが多かった。それゆえ、その“マーケット・サイズ”をターゲットにしたときに、これまたサイズのあうマーケティングツールが「マス広告」だったのだ。

で、最近は企業のモノづくりがより細分化されたマーケットや、マスであってもカスタマイズ可能なものが増えてきたのは確かな事実である。それゆえに、「マス」というサイズで行うマーケティングも減ってきたのではないか。

このように、企業のモノ・サービスづくりの変化自体がマーケティング・コミュニケーションの変化をもたらしているでのはないか?ということが真実だと、僕は思っている。

それゆえ、今のままのマス広告が続かないとしたら、それは視聴者(消費者)のメディア接触の変化以上に、もっと深刻なマーケティングの変化の結果だし、それに対応できるビジネスを展開できない限り、トラディショナルな広告会社・広告ビジネスは多くは淘汰されてしまうことだろう。

もし、「マス広告にあわないなあ」という商品が増えている、と(広告会社の人々が)現場で感じているとしたら、きっとこれは真実に違いない。