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メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

いいソーシャルメディアコンサルタント、いいソーシャルメディアマーケターの条件

fbのほうにも書きましたが。

広告主の方々にソーシャルメディアコンサルタントやソーシャルメディアマーケターを雇おうと思った時に向けてのアドバイスとして以下のようなものがあります。これは僕自身が企業のソーシャルメディアを使ったキャンペーン、ソーシャルメディアを使った顧客対応について、企画やアドバイスを行ってきた際の経験と、そして、ソーシャルメディアコンサルタント/マーケターを実際雇った際に期待ほどではなかったと言われる企業の方の意見を聞いたことから考えたものです。

広告主企業側として、ソーシャルメディアコンサルタントやソーシャルメディアマーケターを雇うときの選定項目の中に特に入れておいたほうが良い項目は、

「コミュニティの運営経験がある」 「メールマガジンの運営経験がある」

の2つです。コンサルタントやマーケターというのはともすれば、実際には「”顧客”たる企業の顧客”」であるコンシューマに触れたこともなく、机上の空論を振りかざすだけになりかねない職業です。一方で、企業からの企画依頼・受託運営などで、「直接コンシューマ(ユーザー)に触れる」ような機会を得てきた人材は、いわゆる「対話、対話」と呪文のように叫ばれている以上に、コンシューマ(ユーザー)に対する、リアクティブな対応(ユーザーからのアクションに対する対応)/プロアクティブな対応(ユーザーから何かアクションが起きる前に起こす対応)について経験があるものです。

ソーシャルメディア界隈では、顧客ロイヤリティや対話が大事とプレゼン資料や執筆物や発言上ではそれぞれのコンサルタントやマーケターが言ってるのをよく見るものの、それらの実際の経験者が非常に少ないようで、いざプロジェクトが始まってみると絵に描いた餅となってしまい、結果として広告主企業の不満を買ってるケースが見受けられます。まぁもちろん、口だけ、と、経験、の差は大きいうえに、企業側はソーシャルメディアなんて無くったって(つまり無い時代から)実際には数多くの顧客対応をしてるわけだからいわずもがな、なのですが。

ただし、こうしたソーシャルメディアコンサルタント/ソーシャルメディアマーケターとの齟齬が起きてしまうのは企業側の状況にも課題があり、こうした専門家を雇うにあたってのクライテリア(判定基準)が一般的に存在しないことにも起因するかと思われます。実際のところ、ソーシャルメディア関連ビジネスにおいては、一時のSEM/SEO事業者よりもひどい有様で、その能力も事業者によって非常に差があります。ありすぎる状況です。

実際、対話的な顧客対応というのはソーシャルメディアが出てきたから始まった話ではなく、以前からあるもの。だからこそ過去の経験を生かしてソーシャルメディアに向かってくれるチームでなければ信用して仕事を任せるに値しないと思います。それゆえ、上記2つは(ソーシャルメディア使おうがそうでなかろうが、とりわけオンラインマーケティングをやる上での)必須の項目です。他にもオプションとして、「クチコミマーケティングの実施経験がある」、「オンライン上でのイベント、キャンペーンの運営経験がある」もあるでしょう。

このようなクライテリア(判定条件)をつけて評価しないと、単なるバズワードに群がってる人たちを肥やすだけで、広告主側もハッピーになりません。またこれらの基準を作ることで、ソーシャルメディアビジネス業界のレベル向上にもなるのではないでしょうか。

というわけで、facebook上で、「ソーシャルメディアマーケター/コンサルタントを雇うときのクライテリア」についてみなさんからも募集しております。ぜひご意見ください。まとめて公開します。