mediologic

メディアと広告とマーケティング、そしてサービスデザイン。

“広告拒否症候群にはどんな注射が効くのだろうか?”

↑このコトバはある敏腕広告マンの企画書中のコトバ。

その企画書が掲載された本がコレ。

 『株式会社日広エージェンシー企画課長中島裕之』

である。一気に読んでしまった。

“中島裕之”とは後に“中島らも”となる、敏腕広告営業マン兼企画マンである。
で、この本は“中島らも”の本ではない。“中島裕之”が書いた手書きの企画書が満載された企画書集(≠作品集)だ。なので、彼が「どのようにモノを考えてきたか」が垣間見える(この企画書を20年に渡って「中島」と書いたダンボールに保管していた、という日広エージェンシー社長もすごいや)。

彼が日広エージェンシーに在籍していたのが1981年~1987年というから20年ぐらい前の話なのだが、色あせない広告の企画の妙があるのだが、と、同時に「すでに消費者は賢くシニカルになっていて広告なんて見てくれないんですよ」という主旨のコトバが企画書上にも現れる。

つまり、今「広告なんてもう効いてないんじゃないの?」なんて話を聞くことが多いけれども、そんな問題意識は20年前からあって、それに対する処方箋がまったくなされてきていないのかも知れない。なんてことも考えたりする。

とはいえ、そのような状況の中でどうやって「効く広告」を作るのか? 天才広告マン・中島裕之の代表作かねてつの『かまぼこ新聞』の企画書上の次のコトバにヒントが隠されているような気がする。

「はなせる会社となら 遊んでもいいわ。」と彼女は言った。

うわあああ、名言。